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「兄弟愛をもって」[ヘブル書連講31]

聖書 ヘブル書13章1〜6節

教会創立70周年を記念する歩みのスタートですし、直近では月末に教会総会を控えていますのでその心備えという意味合いの礼拝になりました。クリスマス・新年のシーズンも一段落して礼拝の講壇も『通常運転』に戻りました。昨年の大半をヘブル書の連講に注ぎましたが、その学びも最終の13章を残すばかり。ただ、説教(手紙)の締めくくりだけあって、様々な事柄が詰め込まれている章です。やはり2〜3回に分けて学ぶことになりそう。

 今日はその冒頭です。テーマは「兄弟愛をいつも持っていなさい。」この勧告を軸に最初の段落を読み取るとすっきり筋が通っているのが分かります。逆にこのテーマなしに読むと、結構取り留めのない戒めの羅列くらいにしか読めないかもしれません。

2節から旅人をもてなせ、囚人を思いやれ、虐げられた人を思いやれと立て続け。かと思えば4節で結婚の純潔を守れと来ます。しかも結構生々しい戒め方。「寝床を汚すな」ですからね。かと思いきや次の節では「金銭を愛する生活をすな」。これらの共通項などあるのだろうか。。。多分冒頭の聖句がそれなんです。旅人も、囚人も、虐げられる人というのも、みんな信仰のために無防備な状況に立たされている人々なのです。旅をしながら福音を伝える伝道者たち、教会の間で手紙を運んでくれる使者たち、あなたの街に無事辿り着いたら懇ろに迎えてあげましょうよ。兄弟愛を持って迎えてやってほしい。結婚についての戒めも然り。無論文字通り結婚や家庭の純潔を保つ尊さは言うまでもないのですが、新約聖書の中では信仰者お互いのことを「信仰の家族」と呼び、さらに言えば教会自体もキリストの花嫁と呼ばれていることを考え合わせると、教会の教えや教会の交わりの純潔を保つように、という戒めだと受け止めることができますね。そして金銭の問題。丁寧に読むと、金銭は俗だから重んじるなとはいっていない。金銭は大事ではないとも言っていない。金銭を愛する生活、鍵は愛なんです。愛の対象は、そう「兄弟姉妹」。その愛をおざなりにして金銭に傾けることを警戒しなさい、という戒めなのです。「そんなこと言っても『よーく考えよう。お金は大事だよ〜♫』気になるじゃない?」と返事が聞こえてきますね。だから、「わたしは決してあなたを見放さず、見捨てない」という神さまの約束の聖言が引用されていて、信仰者が恐れ不安にならないように励ましの聖言が続くんです。安心して兄弟愛に全力投球をして大丈夫だよ、という励ましなのですね。

 70周年を迎えた金沢教会、2020年を歩み出した金沢教会の皆さん、今年は兄弟愛に全力投球をして参りたい。それこそが「イエスから目を離さないでいなさい」という語り掛けに対するアンサーです!そんな教会に是非お出かけください。心からお待ちしております。

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